こんにちは。
アラサー女子大家 シルクです。
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不動産投資のキャッシュフローとは?
不動産投資における「キャッシュフロー」とは、
不動産投資で得られる手残りの利益のことです。
よく、不動産投資初心者向けの本が
「たった○年で家賃収入○千万円!」
というキャッチコピーで売られていることがありますが、
「家賃収入」は、会社で言えば「売上」であり、
「利益」ではありません!
しかも、不動産投資は、
多くの場合、融資を引いて収益物件を購入しますので、
仮に返済比率が50%だとしても、家賃収入の半分はローンの返済で毎月すぐに出ていくということになります。
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つまり、「家賃収入○千万円!」のキャッチコピーを、
手取り収入そのものだと思って鵜呑みにするのは大間違いです。
不動産投資のキャッシュフローの計算方法
キャッシュフローの計算にはツールを使おう
それでは、肝心の「正しいキャッシュフロー」の計算方法をお伝えします。
実は、不動産投資におけるキャッシュフローの計算方法は、非常に複雑です。
自分でエクセルの表を作るのは無謀で間違いやすいので、
基本的には、以下の記事で紹介している
「マネログ」のような
シミュレーションツールを使って計算する事をオススメします。
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とはいえ、ツールに頼りっぱなしで、
計算の実態が分かっていないのは投資家として危険です。
シミュレーションツールの読み方を正しく知るためにも、
ここで計算方法を説明したいと思います。
複雑な記事になりますが、頑張ってついてきてくださいね!
不動産投資のキャッシュフロー計算の解説
キャッシュフローの計算方法は、
税金と減価償却費の関係上、
3段階(A〜C)に分ける必要があります。
第一段階:税引き前利益の算出
第一段階
A.税引き前利益 (帳簿上の利益)= 家賃収入ー運営費ー返済利子ー減価償却費
まずは、第一段階。
ここで課税額を知るために、税引前の利益を算出します。
計算式の中にある「運営費」とは、
管理費・修繕積立金・清掃費・エレベーターの保守点検費・火災保険などの、
文字通り「物件の運営にかかる諸費用」のことです。
ここに土地・建物に対する、固定資産税・都市計画税も含みます。
※固定資産税は「不動産を持っているため」毎年かかる税金なので、運営経費として計上できます
計算式の中の「返済利子」(金融機関に払う金利)は経費計上でき、
課税対象としないため、ここで引きます。
同様に、「減価償却費」も経費計上できる、つまり課税対象とならないために、一旦ここで仮に引きます。
※減価償却費は実際の支出ではないので、税金の計算が終わったあとで、再度足します。
減価償却費って何?という方は、
こちらの記事も合わせてどうぞ!
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第二段階:税引き後利益の算出
第二段階
B.税引き後利益=税引き前利益(A)ー税金
続いて、先程計算した税引前利益から納税額を算出して、税金を引きます。
すると、税引き後利益がわかります。
ここでいう税金とは、個人で不動産投資をしている場合は所得税&住民税、
法人で不動産投資をしている場合は、法人税です。
※Aの計算で「経費計上できる」といった税金(固定資産税など)は違います。
第三段階:キャッシュフローの算出
第三段階
C.キャッシュフロー=税引き後利益(B)+減価償却費ー返済元本
いよいよキャッシュフローが分かります。
直前で出た税引き後利益に、
Aで税金の計算のために一時的に引いた減価償却費を、再度足します。
そして、ここまで触れてこなかったけれど
忘れてはいけない「返済元本」を引くと、キャッシュフローが分かります。
※融資の返済は「返済元本」と「返済利子」に分けられます。利子は経費計上できるものの、元本は経費計上出来ません。
キャッシュフロー計算の理解に必要なポイント
文字で説明しても、なかなか理解できないですよね・・・。
理解に必要なポイントは、
- 最初に税金計算のための「帳簿上の利益」を算出する必要がある
- 金利は経費計上出来るが、返済元本は経費計上出来ない
- 税金を引いたあとに、計算のために引いた減価償却費を足す
というあたりです。
Aは税引前の世界(計算のための仮想世界)、
Bの税引き後の世界(実世界)、
この2つの世界のことを考えなければ、実際の手残りはわからないのです。
ちなみに、減価償却費は、
実際の支出ではないにも関わらず経費計上でき、
「減価償却費×税率分の節税効果」が出るので、
減価償却費のことをPhantom Cash Flow(ファントムキャッシュフロー)
と呼んだりします。
不動産投資のキャッシュフローの具体例(計算例)
ここまで、
なかなか理解が難しいと思いますので、
すごく単純にして計算例を出してみますね。
月の家賃収入が10万円、毎月の融資の返済がそのうち6万円(返済比率60%)のワンルーム区分マンションを個人所有していたとします。
この場合、例えば
計算例
A. 税引前利益(帳簿上の利益)6.5万円
= 家賃収入 10万円ー 返済金利 2万円ー 管理費・修繕積立金・保険金1万円ー 減価償却費5000円
B. 税引き後利益 5.5万円
= A(6.5万円)ー 所得税&住民税 1万円
C. キャッシュフロー 2万円
= B(5.5万円)+減価償却費 5000円ー 返済元本 4万円
この場合は、
家賃収入は月10万円ですが、実質のキャッシュフローはたった2万円
ということになります。
※数値を平易化するため、税率などはかなり適当です。
これらを毎回手計算するのはかなり厳しいので、
先に紹介した「マネログ」のような
シミュレーションツールを使って計算する事をオススメします。
その際も
「運営費」にあたるものをきちんと入れておかないと正しい計算になりませんし、
(例えば突発的に発生しうる入退去に伴う広告費(AD)、リフォーム費なども)
空室率なども考慮しないといけませんので、
シミュレーションは慎重に行いましょう!
詳しく学びたい人はセミナーで学ぶのがおすすめ
私がなんとかこの複雑な計算ができるようになったのも、
繰り返し、日々、何百という物件のシミュレーションをしてきたからです。
初めての方は、
この記事で説明した「用語」自体が分からない
ことも多いと思います。
そんな方は、基礎的なセミナーを受講して、
体系的に勉強するのがおすすめです。
不動産投資は、何百万、何千万というお金が動く事業なので、
最初は勉強以上に投資するべき先はありません。
今アパート一棟を所有している不動産投資家の私も、
最初はファイナンシャルアカデミー「不動産投資の学校」というスクールで、
徹底的に不動産投資の勉強をしました。
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本やテキストでは難しくてわからなかった計算も、
先生から図解してもらって教わって初めてよく分かるようになりました。
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