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アラサー女子大家 シルクです。
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不動産投資で必要な「積算評価」の出し方
収益物件の購入判断に欠かせない、物件の「担保力」。
担保力とはほぼほぼ、積算価格を出すことによって測ることが出来ます。
積算価格とは、金融機関による投資物件の査定価格です。
金融機関は、「物件に融資をしたものの回収できなくなった時、その物件を売却したらいくらで売れるのか?」という観点で評価をします。
今回はその積算価格の計算方法について説明していきたいと思います。
積算価格の計算方法
積算価格の計算は、土地の価格と建物の価格を足して出しますので、それぞれの計算方法を説明していきます。
土地の価格の計算方法
土地の価格は、「路線価」を使って計算します。
路線価とは、日本全国の道路についている価格の指標のことで、土地の価格計算には「相続税路線価」を使います。
相続税路線価は、住所がわかれば「全国地価マップ」などを使って誰でも簡単に調べることが出来ます。
例えば該当の物件の土地が接道している道路に「100D」と書いてあったとします。
100Dとは、「1平米10.0万円」の価値を指します。
※数字の後ろについているアルファベットについては、土地価格の計算に関係ありませんので無視して構いません。
つまり計算方法は、
土地が接道している路線価×千円×平米数
となります。
なので、例の土地の広さが200平米だった場合、土地の価値は
「10.0万円×200平米=2000万円」
ということになります。
なお、角地(複数の道路に接道している土地)の場合、簡易的に計算するならば、高い方の路線価を使用して計算します。
建物の価格の計算方法
続いて、建物の価格の計算方法です。
建物の計算には、構造別の建築単価と新築時から何年経っているかを用いて計算します。
構造別の建築単価と法定耐用年数は以下のとおりです。
構造 | 木造 | 軽量鉄骨造 | 重量鉄骨造 | RC造 | SRC造 |
建築単価(相場) | 12.5万円 | 12万円 | 17万円 | 20万円 | 21万円 |
法定耐用年数 | 22年 | 27年 | 34年 | 47年 | 47年 |
計算式は、
建築単価×延床平米数×(築年数/法定耐用年数)
となりますので、上記の表に基づいて計算すると、
例えば新築の木造アパートで、延床面積が200平米だった場合、
「12.5万円×200平米×(22年/22年)=2500万円」
ということになります。
積算価格=土地価格+建物価格
今回例に出した土地と建物の価格を合わせると、「2000万円×2500万円=4500万円」で、これが積算価格(積算評価)です。
実際は更に、ここに金融機関それぞれが「掛け目」と呼ばれる値を掛けて、金融機関の評価額が出ます。
例えばですが、積算評価の8割くらいまで融資、という銀行であれば「4500×0.8=3600万円」が融資の限度額になる、といった具合です。
良い物件を素早く見定めるため「積算評価」を計算できるようになろう
また、多くはありませんが、積算評価ではなく「収益還元法」を用いて物件の評価をする銀行もありますので、各金融機関の評価方法を不動産会社などを通じて知っておく必要があります。
良い物件を選定する審美眼を養うには、積算評価の計算をスムーズに出来ることが必要条件です。
何件も計算して、素早く積算価格を出せるように心がけましょう!