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アラサー女子大家 シルクです。
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不動産投資の「債務超過」を理解するには、まずバランスシートを知ること
不動産投資の規模を拡大していくにあたって、融資を受けて不動産を購入することはほぼ必須になってきます。
今回の記事のテーマは「債務超過」です。
債務超過とは何か?債務超過になると、不動産投資にどんな影響が出るのか?説明していきたいと思います。
その前にまず話したいのが「バランスシート(BS、賃借対照表)」のこと。
バランスシートとは、その人(個人、法人)が保有している資産と負債の一覧表です。
左に資産の一覧を、右に負債の一覧を書き出します。
すごく簡易的に描くとこんな感じです。
資産と負債の違いとは?
では、そもそも「資産」と「負債」の違いとは何なのでしょうか。
不動産投資家なら読んでおきたい一冊、「金持ち父さん貧乏父さん」シリーズの説明が非常に分かりやすいので引用します。
資産:自分のポケットにお金を入れてくれるもの
負債:自分のポケットからお金を取っていくもの
資産の例は、現金(預金)、株式(有価証券)、収益不動産(投資用不動産)などです。
預金には利息がつきますし、投資用不動産はキャッシュフローを発生させてくれます。
負債の例は、借金の残債が残っているマイホーム、マイカーなどです。
マイホームの借金は勿論、マイカーは毎年の自動車税や駐車場料金など、支出が嵩み続けるものです。
不動産投資における「債務超過」の考え方
バランスシートの項目はもっと多岐に渡るのですが、簡易的に書いたこの図で不動産投資における「債務超過」の状態を説明します。
先程のバランスシートはこの通りで、
不動産1000万円(この時の不動産の価格は、購入価格ではなく積算評価の価格です)に対して、
負債は900万円、更に預金があるので「純資産400万円」となります。
これは健全なバランスシートで、債務超過ではありません。
債務超過とは、資産よりも負債が多い状態、つまり「純資産」がマイナスとなる状態のことをさします。
新築マイホーム、新築アパートは債務超過になりやすい
債務超過になりやすいのは、新築マイホームや新築投資用アパートを購入した時です。
新築の不動産は、積算評価よりも土地代と建築費の合計(購入額)が高くなりやすいのです。
例えば新築アパートを5000万円で買ったものの、積算評価が3000万円しかない場合、不動産だけで見た時に購入時点で2000万円の債務超過となります。
この人が2000万円の資産を持っていれば良いのですが、持っていない場合は債務超過です。
債務超過になると融資が受けられない?
そして、債務超過になった場合の不動産投資への影響ですが、
債務超過状態で次の融資を受けるのが難しい可能性がある
ということにつきます。
ただし銀行の評価は様々なので、全く無理になるというわけではありません。
逆に言うと、債務超過であっても、更に借り入れをするつもりがないのであれば(新築マイホーム1軒のみを買うという多くの一般家庭はこのパターン)、特に気にする必要はありません。
毎月のローンを返済していけば、いつか債務超過状態が解消するからです。
債務超過にならないためには?
債務超過にならないためには、積算評価と同等の借金(融資)までしか受けないというのが一番です。
よく不動産投資界で耳にする「土地値の物件」というのは、土地の評価額=購入金額なので、建物の価値があろうとなかろうと負債にならず、バランスシートを毀損することがありません。
売却時にも次の書い手の融資がつきやすく、売りやすいので、土地値物件は安全性が高いといえます。
積算評価以上の購入価格の投資物件を検討する場合には、その後の投資戦略をしっかり見据えた上で、購入を決断するようにしましょう。